フレコンバックとは何か? 別名は多く、以下のように呼ばれています。全て同じものです。

フレコン、コンテナバック、トンバック、トン袋、トランスバック、フレキシブル・コンテナ・バック
芋袋、米袋、肥料袋、ジャリ袋、ジャンボ袋、ジャンボ土嚢
エコパック、クロスコンテナ、Flecon

欧米では、Flexible-Container-Bag、FIBC(Flexible Intermediate Bulk Container)
Bulk Bag、Big Bag、Ton Bag、Jumbo Bag、Bulk Sack、Super Sack

中国語では、柔性集装袋、吨包です。

用 途

破れるビニール袋、 つぶれるダンボール、大きな場所を取るコンテナ、このような容器をお使いの会社に
各方面に人気が高まっているフレコンバックが、コスト削減もかねて大活躍しています。

特徴

軽い! :重さ1枚当り約2kg
折りたためる:車の後部座席などにもたくさん積めます。
丈夫で大容量が入る :標準タイプで1立方メートル、最大耐荷重約1トン

材質

ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)。

本体部分で強度を必要するところには、ポリプロピレン(PP)、
飛散防止カバーなど 柔からさを必要とするところには、ポリエチレン(PE)、
縫製糸には、ポリエステル(PET)を使っています。

なお、上記素材は、塩素を含みませんので、燃やしてもダイオキシンなどの有毒ガスは発生しません。

発送単位

フレコンバックは標準タイプで10枚1組になっています。

使用例一覧

各種リサイクル事業
廃棄物、中間加工物、商品、ゴミ固形燃料(RPF)、紙くず、収納袋
廃棄物処理業 ・・・
産業廃棄物(産廃)、汚泥、焼却灰、収集運搬先の廃棄物
建設土木事業 ・・・
土嚢(土のう)・ジャンボ土嚢・建設廃棄物(ガラ)、土、セメント、廃棄物
農林水産業 ・・・・
米袋(こめぶくろ)、芋袋(いもぶくろ)、焼酎用サツマイモ、飼料、飼料、穀物、農作物、肥料、土、もみがら(籾入れ)、剪定くず、苗木
浄水場・浄水プラント
汚泥、スラッジ
卸売り・小売業 ・・
資材、商品、廃棄物、紙くず
サービス業 ・・・・
収納袋、紙くず入れ、廃棄物
各種製造業 ・・・・
原材料、化学原料、中間生産物、製品、ペットボトル(ペレット)、集塵機フィルター、石灰、カーボン、酒粕・醤油粕

形状

フレコンバックには、大きく分類すると丸型と角型の種類があります。
日本での主流は丸型で、食品~産業廃棄物までいろいろな分野で使われています。

生地

原料にはポリプロピレン(PP)を使用して、本体の生地を作るのが主流です。

均等に混ぜて溶かした原料を、押出成型機で1mm×1000mm程でノズルから押し出し、さらに高速延伸で引っ張ります。その過程で縦切してボビンに巻き取ります。
このように加工して、フラットヤーンと呼ばれる平らなフィルムの糸を作ります。

この糸がフレコンバックの基礎となり、編み込むことで強度を出していきます。
編み込みは高速円形編機でおこない、筒状に布を作ります。
幅110cmのフレコンバックの胴部分に、縫製の継ぎ目がないのはこのためです。

きんちゃく部

蓋は布地を絞り紐でくくります。

布地はポリエチレン(PE)のフラットヤーンからサーキュラーという円形編機で作ります。
そして、表面はさらにPEフイルムを熱密着させたラミネート加工をおこない、
補強と密封性を高めています。

なお、この布地の糸の色をブルーにしたのがブルーシートです。
ラミネイト加工には、PEフイルムを片面と両面にはる方法があります。
フレコンバックは片面、ブルーシートは両面が一般的です。

きんちゃく紐

材質はポリプロピレン(PP)です。糸はフラットヤーンからできています。

底開口部

フレコンバックの上から物を入れれば、下から出す口が必要な場合があります。
排出口(なし・半開・全開)の3つから選ぶ事が出来ます。
排出口が必要な場合、中に入れる物の 重さ、粒の大きさ、粘りなどを考えて選びます。
フレコンバックの選び方で 作業の手間や時間が異なります。
また、危険性もかわるので、選ぶ時はよく考えてください。

吊ベルト

弊社のフレコンバックは、構造上問題がない場合には、表記の荷重は変わりませんが、可能な限りベルト巾=10cmを使っています。
袋との縫合面を少しでも広くとり、ガッチリ本体を支えるためです。
それは、フレコンバックのトラブルで一番多いのが、ベルト切れだからです。

リフトの振動・シャクリに耐え、重心・腹をとらえるには、ガッチリ本体を支え必要があります。
それには、長いベルト縫合や底補強、太い吊ベルトが必要です。
中身を出すときに片方吊にするとき、重さに耐えられないとベルトの縫製部分が壊れます。

フレコンバックの重量はベルトに全てかかります。
中身の重量により強度にあったものを選んでください。
なお、強度は公的試験場にてテスト済みです。

※ベルト巾=10cm:軽量フレコンバック(バージン)や構造上不能不要なフレコンバックには使っていません。

透明伝票袋

管理表を入れる場合に便利です。材質はPE。指定がなければPVCで作ります。

ラミネート

フレコンバック生地にPPフイルムを張り合わせたものです。
内ラミと外ラミタイプがありますが、一般的には外ラミです。
外気遮断で結露防止と防湿、微分末の商品が中に入る場合に使います。

内袋[ないたい]

ポリエチレン袋、食品の衛生・湿気防止、微粉末、汚れもの、水などを入れる場合に使います。
材質はPE(ポリエチレン)製が一般的、サイズはフレコンバック本体より多少大きめを使用します。
内袋を使用しますとフレコンバックの汚れを防げます。また、再使用しやすくなります。

なお、外側から被せるとフレコンバックカバーとしても使えます。
日光には弱い商品なので屋内保管をおすすめします。

再生樹脂

リサイクル樹脂(再生樹脂)はバージン樹脂に比べて性能が安定しません。
フレコンバックには、一般的には性能が安定している高級なバージン樹脂(新品樹脂)が安心です。

ただし、リサイクル樹脂とバージン樹脂をうまく使い分け、目的の性能を出している新織布もあります。

バージン材とリサイクル材の一●般●的●な見分け方は、バージン材にはツヤがあり、感触が柔らかいのが特徴です。
それに対してリサイクル材は、白のくすんだ色が多く、触るとゴワゴワした感じがします。
また、臭うと異臭がすることがあります。

しかし、これらもリサイクル樹脂の混入の度合いや、品質によって異なってきます。

フレコンバックの安価品には よく再生樹脂を混ぜたタイプが使われています。
特に 土のう袋として使う安いフレコンバックによく使われています。

なお、バージン材を使っているのにかかわらず、フレコンバックの原反の柔らかさに違いが出ることがあります。

これはフレコンバックの原反(フラットヤーン)を作るときに、空冷式と水冷式の違いが出るためです。

空冷式は、時間がかかるのですが、ゆっくり冷やすので柔らかく、水冷式は、生産性は高いのですが、急激に冷やすために、ごわつきやすいということがあります。

なお、中国産フレコンバックの原反の多くは水冷式を採用しています。

ところで、少し前まで、外観だけで化学樹脂の種類を熟練者は見分けることができました。
しかし、最近は化学樹脂の種類が増え、いろいろな添加物が開発されています。
そのため、機械を使わないと、しだいに判別が難しくなってきています。

UV加工

過酷な使い方が当たりまえのフレコンバック。
直射日光に照らされる現場では、紫外線対策(UV)は必ず必要です。

問題となる紫外線はUV-AとUV-Bです。
対策として、紫外線劣化防止剤を混入し、生地の劣化を防いでいます。
UVは有害な紫外線を吸収し、無害な熱に交換して放出し、劣化を防いでいます。
なお、安価な使いっきりフレコンバックは、UVの入っていないものもあります。

けれど、UV剤の有り無しに関わらず、フレコンバックの保管は直射日光の当たらない場所が適当です。

直射日光で1ヶ月ぐらいでフレコンバックは強度劣化を起こし始めます。
夏場であれば、3ヶ月で強度が半減するデータもあります。

そのため、更に強力にUV対策をおこなったのが、耐候性黒フレコンバックです。

スタンド

一般的なフレコンバックは自立しないため、物を中に入れる場合に便利なものです。

よく考えられたフレコンスタンドを使うと 1人で作業ができるようになります。
フレコンバックの作業が、1人でできるかどうかは、大きな労力の違いです。

使い方はひじょうに多途用です。
例えば、農家の方は芋入れや堆肥入れに、建設では産廃の分別、また大型土のうを作る時に便利です。
展示会やイベント会場での ゴミ用スタンドとしても使えます。

ダイオキシン

フレコンバックの材質はオレフエン樹脂(PP、PE)が約98%、糸はポリエステル樹脂(PET)約2%からできています。

ダイオキシンを発生しやすい塩化ビニールは含んでいません。

リサイクル

よく見かけるのフレコンバック1枚が約2kg、15000kカロリーあります。燃料に使った場合、家庭用のお風呂を3回沸かせられる熱源です。

そのため、家庭ごみなどの一般廃棄物を原料とする 品質が安定しないゴミ固形化燃料のRDFに比べて、発熱量は石炭並の高品位なRPF用燃料として使えます。

また、再生オレフィン樹脂として再利用もできます。 

規格表示

品 番
弊社のフレコンバックは、5つのタイプとその品番に分けて超単純化しています。丸型フレコンバックのN1-・N2-・N3-・N4-・N5-をベースにして、角型フレコンバックには、Sが付きます。
耐荷重
耐えることのできる目安になる荷重です。片方吊りは危険です。取り扱いによりトラブルになります。吊ベルトは指定の方法で使ってください。
容 量
理論上の容積表示です。
耐候性
長持ち度です。なお、耐候性と強度とは違います。フレコンバックの耐候性は、主に紫外線劣化防止(UV)できまります。強度は、一般的にはフレコンバックの生地の厚みと関連します。
直径(φ)
理論上の直径です。実際には胴部分が多少膨れます。
高さ(H)
縫製の高さです。実際使用時じゃ胴部分の膨れがあるので、低くなります。また粉状のものは、移動中に内部の高さが低くなることもあります。

クロスシングル型フレコンバックの輸入品/エコノミータイプ

当サイトで取り扱っているフレコンバックはクロスシングル型フレコンバック。正式名称は、クロスシングル型フレキシブルコンテナバックです。輸入品のエコノミー・タイプで安全係数は3です。約20年の販売歴があり、お得意さまには安定してお使いいただいています。

フレキシブルコンテナバックとは、織布、樹脂フィルム、あるいは紙のようなな素材で作られた本体/胴部と、つり上げるための吊りベルト/吊り部、そして充填・排出ができる開口部を備えた産業用包装資材の容器です。直接に内容物、または内袋と接触するように設計し、荷がないときには折り畳めるようになっています。

参考:フレキシブル コンテナ バックJIS規格(日本工業規格)

フレキシブル コンテナ バック JIS規格(日本工業規格)/JIS正式名称:非危険物用フレキシブルコンテナ
名称 説明 安全
係数
クロス型
/織布型
クロスシングル型 充填・排出を1回しか使わないことを条件にして、造られたフレキシブルコンテナバック。
修理して使うことはできません。
5
クロススタンダード型 充填・排出を数回、または1年を限度として使うように造られたフレキシブルコンテナバッグ。
破損したものを使ったり、修理はしてはならないとされています。ただし、取外しできる内袋や開閉ヒモなどの荷重がかからない部品の交換は、修理とはされません。
「充填・排出を数回」など できるとしているため、安全係数は特に6になっています。
6
ランニング型 ランニングJ型(1種・2種) 繰り返し充填・排出が行えるように造られたフレキシブルコンテナバックです。
修理して使うことができます。
ただし、修理した場合、その素材の強度と同じ引っ張り強度を持たせなければなりません。
素材の組合せによって、耐候性や防水性がある場合、修理してもその性能を保つようにつくられたフレキシブルコンテナです。
5
ランニングI型 繰り返し充填・排出が行えるように造られたフレキシブルコンテナバックです。
修理して使うことができます。ただし、修理した場合、その素材の強度と同じ引っ張り強度を持たなければなりません。
このタイプは、海外(EU等)で使うフレコンバックに適用する規格です。日本では使いません。仮に輸出する場合でもランニングJ型を使います。
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スペース